2020年01月03日

小論文チャレンジ07-4

この絵画から思うところを600字以内で述べなさい。
東山魁夷「道」(※ここではリンクは貼りません)
(2018日本医科大学)

Version 4
 この絵画では道の両側に広がる、まるでゴルフ場のような草原が印象的である。これを見て私が思いだすのはノーベル生理学・医学賞を受賞された大村智先生である。先生は日頃から各地で微生物を採取しており、たまたま静岡県のゴルフ場で採取した微生物から寄生虫病の特効薬を開発した。この薬はアフリカで無償提供されて毎年何億人もの人を失明の危機から救っているという。

 ノーベル賞受賞者は、専門だけでなく昆虫や草花など幅広く自然に興味をもったナチュラリストであることが多い。なぜなら、科学的な発明や発見はたいていの場合、セレンディピティとよばれる偶然や、何かの失敗から生まれるからである。あらかじめ正解の用意されたテスト問題とは違い、計画的・効率的に最短距離で準備をすることはできないのだ。例えば、ノーベル化学賞を受賞された下村脩先生も、ひたすら何十万匹ものオワンクラゲを採取して発光のしくみの謎を追い求めてきた。すぐに役に立つとかお金になるということではなく、好奇心が原動力であった。それが医学の進歩に貢献することになるとは、当時は想像もしていなかったのである。

 自然とは本来、混とんとしてとらえどころがないものである。ゴールに向かって道をまっすぐ進むのではなく、道草をして何かに偶然出会う。意外さや想定外を受け入れる。私はそういう経験を大切にしながら、将来、基礎医学の発展に貢献したいと考えている。
(約600字)
posted by a cat at 20:27| Comment(0) | 日本語小論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。